資料作成の完成度への執着はスパイ行為?見た目とスピードの両立術

誰でも作れる「伝わる資料」

ご案内:この度「資料作成ミニコンサル」を始めました。下記エントリーに纏めておりますので、是非ご活用をご検討下さい!

帝国データバンクのコラム「組織の壊し方」

このブログでは、これまで「資料作りは『見た目』や『構成』が大事ですよ!」と口酸っぱくお伝えしてきました。私自身、資料添削のサービスを通じて、「もっと伝わる資料作り」のお手伝いもさせて頂いております。

しかし先日、たまたま帝国データバンクのコラム「組織の壊し方」を見つけまして、背筋が凍るような、冷や汗が出るような記述を見つけてしまったんです。

それは、第二次世界大戦中にCIAの前身組織であるOSSが作った「サボタージュ・マニュアル(組織の壊し方)」の紹介記事でした。敵国の組織を内部から崩壊させるためのスパイ向けマニュアルなのですが、そこにこんな指示があったのです。

「通信文や議事録の言葉尻にこだわって議論せよ」                            「重要でない仕事に完璧さを要求せよ」

……これを見た瞬間、「あれ? 私がブログで言ってきたことって、一歩間違えたら組織のスピードを奪うスパイ行為なんじゃないか?」と、強烈なショックを受けました(笑)。

今回は、そんな私の「猛烈な反省」から見えてきた、ビジネスパーソンにとって本当に正しい資料作りのスタンスについてお話ししたいと思います。

私の指導の半分は「スパイ活動」だったかもしれない

過去、私が会社員として部下の資料をレビューしていた時のことを振り返ってみました。

「ここはフォントのサイズが違うよ」                           「この図形、数ミリずれてるから揃えて」                                     「この『てにをは』は、こちらの表現の方が美しいよね」

正直に白状します。私の指導内容の約50%は、中身のロジックではなく「見た目」や「細かな言葉尻」の修正だったのではないかと。。

当時は「愛のムチだ」「ビジネスマンとしての基礎だ」と信じて疑いませんでしたが、スパイマニュアルの視点から見れば、単に「重要でない仕事に完璧さを要求し、組織の意思決定スピードを遅らせている困った上司」でしかありません。。

部下からすれば、「中身は合意してるんだから、フォントのズレくらいどうでもいいじゃん!早く決裁してよ!」と心の底で叫んでいたことでしょう。過去の自分に、強烈なダメ出しをしてやりたい気分です。

それでも「見た目」を無視してはいけない理由

「じゃあ、おとどさん。これからは資料の見た目なんて一切気にせず、中身のテキストだけベタ打ちで出せばいいんですね!

……と言われると、それは絶対に違います。

なぜなら、見た目があまりにひどい資料、たとえば文字がビッシリで真っ黒だったり、レイアウトが崩壊していたりする資料は、そもそも決裁者やお客様に「読んでもらえない」からです。

これは「身だしなみ(エチケット)」と同じです。

高級ブランドのスーツをミリ単位でオーダーメイドして着飾る必要はありませんが、寝ぐせがついていたり、シャツがシワシワだったりする営業マンの話を、誰も真剣に聞こうとは思いませんよね。

資料における「見た目」は、相手にストレスを与えずに中身を理解してもらうための、最低限のエチケットなのです

矛盾を解決する究極の答えは「徹底的にパクる」「使い回し」

・スパイのように「見た目に時間をかけすぎてはいけない」                 

・でもエチケットとして「最低限の見た目は整えなければならない」

この矛盾をどう解決すればいいのでしょうか?

その答えこそが、私がこれまでも折に触れてお伝えしてきた「ゼロから作らず、徹底的にパクる(使い回す)」という考え方です。

見た目を整えるために、「ああでもない、こうでもない」とウンウン唸りながらPowerPointの図形をいじくり回すから、時間が溶けていくのです。

そうではなく、「過去に社内で通った素晴らしい資料」や「他の人が作った見やすいフォーマット」を、そのままパクって使い回せばいいのです。

・良い型(フォーマット)を見つけてくる                         

・そこに自分の「中身(テキスト)」を流し込む

これだけで、時間をかけずに「エチケットとしての美しい見た目」と「スパイ活動にならないスピード感」の両方を手に入れることができます。ビジネスにおいて、車輪の再発明(すでに存在するものをゼロから作り直すこと)ほど無駄なことはありません。

このブログで「使い回し」について書いたエントリーがありますので、そちらも是非ご一読下さい。

まとめ:スパイにならず、スマートな仕事人をめざそう

帝国データバンクの記事をきっかけに、私自身の過去の「見た目偏重の指導」を大いに反省しました。

「資料の見た目」は、相手を動かすための強力な武器になります。しかし、その「見た目を整える作業」に執着し、時間を浪費することは、組織のスピードを奪うサボタージュに他なりません。

皆さんもぜひ、一から資料をデザインする「無自覚なスパイ」から卒業してください。

「良い資料は迷わずパクる、そして使い回す」

これこそが、最速で結果を出すビジネスパーソンの資料術です。私も今後、添削の際には「重箱の隅をつつくスパイ」にならないよう、本質を見極めるよう自戒を込めて取り組んでいきます!

今回もお読み頂き、有難うございました。もし気に入って頂けましたら、是非SNSでのシェアを宜しくお願いします!

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