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皆さんの「事業計画書」を良いものにするために
私のブログでは、資料の作り方について取り上げている記事が多いですが、その中でも、私が多用しているノウハウを詰め込みました「事業計画書テンプレート:A3で作る書き方と項目(例あり)」と題した下記の記事は、お陰様で多くの方にお読み頂いております。
私が使っている「事業計画書チェックリスト」
そこで今回は、この記事の発展形として、私が常日頃使用している「事業計画書チェックリスト」をご紹介したいと思います。世の中には事業計画書のチェックリストは多数ありますが、結構重厚長大(大項目が20個以上!)で、スーパーマンでしか使いこなせないようなものが多いのですが、私はスーパーマンではありませんので、「使いやすさ」に拘り、大項目を10個に絞り、その中でも「優先A(絶対抑えたい)」、「優先B(ここまでは頑張りたい)」、「優先C(できれば抑えたい)」と分類し、整理したものになります。
この10項目で、全ての内容を抑えることはできないかしれないですが、核となる部分は抑えられると思いますし、実際私は抑えられています(事業計画突破率は高いと思います)。 皆さんも是非ご活用頂ければと思います!
「事業計画書チェックリスト」の実物

「事業計画書」チェックリストですが、下記の10項目を「優先A(絶対抑えたい)」が5つ、「優先B(ここまでは頑張りたい)」が3つ、「優先C(できれば抑えたい)」が2つで整理しています。また各項目で「抑えておきたいポイント」として、3つづつ記載しています。
- 優先A:1)主旨・結論が一発で分かる
- 優先A:2)3Cで「参入すべき理由」が成立
- 優先A:3)事業概要(誰に何をどう売る)が明確
- 優先A:4)投資額の全体像が掴める
- 優先A:5)損益・回収で腹落ちする
- 優先B:6)競争優位性が言い切れている
- 優先B:7)推進体制が不安なく読める
- 優先B:8)リスクが最大3つで整理され、手当てがある
- 優先C:9)事業化ステップ(3STEP)で進め方が見える
- 優先C:10)スケジュールと次アクションが具体的
事業計画書作成は、かなり骨が折れる作業になります。出来上がったときには、もうクタクタで、ここから更にチェックとなると、結構しんどい話になります。私のお勧めは、でき上がった事業計画書を一日寝かせまして、翌日にチェックリストの上からチェックしていく。冷静になれて、良いチェック・良いブラッシュアップになりますので、是非皆さん事業計画書を「一日寝かせて」欲しいと思います。
各チェック項目でのNG例・承認者ツッコミ・改善策
事業計画書の最終目標は「自分ではない誰かに承認してもらう」ことだと思います。事業計画書は「自分を表現する手段」ではないので、いくら自分を表現しきれたといっても、聞き手が「?」となると、全く意味を持ちません。そのためのチェックリストなのですが、各項目で、どのようなNGがありえるか、どのような承認者のツッコミがあり得るか、を知っておくことは、とても有益だと思います。下記に各項目で書いてみましたので、是非参考にしてみて下さい。
1) 主旨・結論が一発で分かる
- NG例(ありがち)
「本資料では新規事業案について、市場性・収益性・体制案を整理しました。まずは方向性についてご確認いただき、問題なければ次フェーズの検討に進みたいと考えています。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「で、今日は“何”を決めればいいの?(承認事項はどれ?)」 - 改善例
「【本日の承認依頼】STEP1(3か月)のPoC実施(予算300万円/担当○○部)をご承認ください。結論:PoCは実施すべき(理由:ニーズ確度・技術見込み・STEP2移行条件まで定義済み)。」
2) 3Cで「参入すべき理由」が成立している
- NG例(ありがち)
「市場は拡大傾向で、ニーズも高いと考えられます。競合は複数社存在しますが、当社は技術力があるため対応可能です。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「“成長市場”は分かった。じゃあ“なぜ当社が勝てる”の?」 - 改善例
「総括:参入余地あり。Customer:『○○の手作業が重い』『△△要件が満たせない』が顕在。Competitor:競合A/Bは価格優位だが『導入が長い/保守が弱い』。Company:当社は□□(標準化済み技術・既存販路)で『短納期+保守』を実現できる。」
3) 事業概要(誰に何をどう売る)が明確
- NG例(ありがち)
「当社技術を活用したソリューションを提供し、顧客の業務効率化に貢献する。販売は既存顧客を中心に展開し、順次拡販する。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「“誰が”“何を”買って、“いくら”払うの?(課金の形は?)」 - 改善例
「対象:医療機器メーカーの品質保証部門。提供:検査工程の自動化ユニット+立上げ支援。課金:初期200万円+保守月10万円。販売:既存20社に提案→初年度3社導入。BM図:当社→顧客→初期+保守の流れを1図で。」
4) 投資額の全体像が掴める
- NG例(ありがち)
「設備投資:1,000万円程度を想定。詳細はベンダと詰めて見積取得予定。必要に応じて追加投資も検討する。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「上限はいくら?“追加”ってどこまで増える可能性があるの?」 - 改善例
「投資上限:1,200万円(総額)。内訳:設備800/外注200/評価治具100/教育100。未確定はレンジ明記(例:設備700〜900)。追加投資があり得るなら条件付きで上限設定(例:STEP2移行時のみ最大+300)。」
5) 損益・回収で腹落ちする
- NG例(ありがち)
「売上:初年度5,000万円、2年目1億円を計画。利益は2年目以降黒字化を見込む。投資回収は早期に可能。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「その売上、どう積み上げた?単価と件数(数量)は?」 - 改善例
「売上前提:単価250万円×年8件=2,000万円+保守10万円×8件×12=960万円→計2,960万円。獲得根拠:既存40社のうち対象15社、初年度は提案10→成約2+波及で計8件。回収:投資1,200万円は営業利益ベース2.0年。主要変数:成約件数±2件で回収1.6〜2.6年。」
6) 競争優位性が言い切れている
- NG例(ありがち)
「当社は品質・技術・対応力で優位。長年の実績があり、顧客に寄り添った提案が可能。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「それ、競合も同じこと言うよね?比較すると“何がどれだけ”違うの?」 - 改善例
「比較軸を3つに限定:①導入期間(当社2週/競合A6週)②歩留まり(当社○○%/競合B△△%)③保守(当社24h/競合は平日のみ)。“なぜ可能か”も一言(標準モジュール化、既存ライン流用等)。」
7) 推進体制が不安なく読める
- NG例(ありがち)
「体制:営業・技術・製造・品質で連携し推進。必要に応じて関係部門の協力を得る。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「止まったとき誰が決める?炎上したら誰が責任を取る?」 - 改善例
「責任者:事業部長A(意思決定・予算)。実務リーダー:課長B(進捗・品質・コスト)。営業C(顧客窓口)、技術D(仕様確定)、製造E(立上げ)、品質F(評価計画)。各自の成果物を1行で明記。」
8) リスクが最大3つで整理され、手当てがある
- NG例(ありがち)
「リスク:市場変動、競合参入、品質問題など。対策:市場動向を注視し、品質を確保しながら進める。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「そのリスクが起きたら“具体的に何をする”?いつ中止判断する?」 - 改善例
「3つに絞る:①技術成立②品質認証③供給。対策:①代替方式を並走し基準をSTEP1で確定②評価項目を事前合意し第三者試験を組み込む③代替サプライヤをSTEP1で選定。ゲート:STEP1終了時に『性能○○未達ならSTEP2中止』まで明記。」
9) 事業化ステップ(3STEP)で進め方が見える
- NG例(ありがち)
「今年度に検証し、来年度以降に拡販。状況を見ながら段階的に進める。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「“段階的”って具体的に何段階?次に進む条件は?」 - 改善例
「STEP1(3か月):顧客2社検証、性能基準○○達成/見積精度±20%。STEP2(6か月):小規模展開5社。STEP3:標準化して拡大。各STEPの到達目標(数値)とゲート条件をセットで記載。」
10) スケジュールと次アクションが具体的
- NG例(ありがち)
「スケジュール:Q1 検証、Q2 量産準備、Q3 販売開始。」 - 承認者のツッコミ(想定質問)
「Q1の“検証”って、何が終わったら検証完了なの?成果物は?」 - 改善例
「STEP1を週次で:W1仕様確定、W2-3試作、W4社内評価、W5顧客評価、W6原価再見積、W7収支更新、W8役員会でSTEP2可否判断。次回判断日と提出物(更新PL、評価結果、見積)を明記。」
事業計画書を書いていると、とにかく疲れますので、、、どうしても文章・内容は「表面的」「薄口」になりがちです。これがNG例ですね。改善例は「濃さが増している」と思います。この濃さを、是非追及して頂きたいと思います!
最後に:「抑えるべき中心」を確実に抑える ~ドーナツ化現象に陥るな~
以前、下記のエントリーを書いたことがあります。
ここで言っているドーナツ化現象とは、本来捉えるべき中心の部分が抜け抜け落ち、周辺に気を取られ過ぎていること、を指しています。

これは、ビジネスの幅広い範囲で言えることですが、事業計画書においては特に、この「ドーナツ化現象」が見られがちです。今回のチェックリストは、この「ドーナツ化現象」を回避し、抑えるべき中心の部分をしっかりと抑える強力なツールになると思います。また、是非皆さんの視点で、自分が使いやすいように、カスタマイズしてほしいと思います。「事業計画書作成→チェック→改善」を繰り返す中で、皆さんのビジネススキルは確実に向上すると思います。是非「事業計画書チェックリスト」を有効に活用下さい!
今回もお読み頂き、有難うございました。もし気に入って頂けましたら、是非SNSでのシェアを宜しくお願いします!




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